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第一回 なぜコインランドリーは「広く戦う」と負けるのか
コインランドリー経営は「立地ビジネス」と言われることが多くあります。
確かに立地は重要な要素ですが、実際にはそれ以上に大切なことがあります。
それは どの範囲で戦うかという戦略です。
コインランドリーは一見すると広い商圏を持つように思われがちです。特に車社会の地域では「2km〜3kmくらいは来店するだろう」と考えるオーナーも少なくありません。
しかし実際の利用状況を見ると、来店客の多くは 半径1km〜2km程度の範囲 に集中しています。つまりコインランドリーは広域戦ではなく、非常に狭いエリアでの競争なのです。
ところが、ここで多くの店舗が間違った戦略を取ってしまいます。それは「できるだけ広く集客しよう」とすることです。広い範囲にチラシを配ったり、遠方からの利用を期待したりするのですが、実際にはそれほど効果が出ないことも少なくありません。
理由はシンプルです。 洗濯という行為は日常的な家事だからです。 多くの利用者は「遠くてもいい店」ではなく、近くて便利な店を選びます。つまりコインランドリー経営では、遠くの利用者を取りに行くよりも、近くの利用者に確実に選ばれることが重要になります。
ここで大切になるのが、商圏を絞るという考え方です。
広いエリアで競争しようとすると、競合店舗の数も増え、価格競争に巻き込まれる可能性も高くなります。しかし半径1km程度のエリアに集中すれば、地域の利用者に対して強い存在感を持つことができます。
例えば
・清潔で入りやすい店舗
・ふとん洗いに強い店舗
・肌にやさしい洗剤を使った店舗
・乾燥機の性能が高い店舗
このように「この店を選ぶ理由」がある店舗は、自然と地域で支持されるようになります。 実際に長く続いているコインランドリーを見ると、多くの場合、地域の利用者にしっかり支持されています。
広い範囲から集客しているわけではなく、近隣のリピーターが安定した売上を作っているのです。
コインランドリー経営は、広いエリアで多くの人を集めるビジネスではありません。むしろ 小さなエリアで確実に選ばれる店舗を作るビジネスです。
私たちはこの考え方を 「商圏一点突破型の経営」 と呼んでいます。 まずは半径1km程度のエリアで、利用者に選ばれる店舗になること。そこから安定した経営が生まれます。
コインランドリーは立地だけで決まるビジネスではありません。 どの範囲で戦うかという戦略が、結果を大きく左右するのです。